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□ Tempoとは?

→ 簡単に言うと曲の演奏される早さで、通常1分間の拍数を数字で示す。

→基準となる音符が1分間にいくつ入るかの事で、BPM(beat per minute)で表す事もある。Tempo=120の場合、1分間に4分音符が120ある速度、120BPMとなる。
→近代の西洋音楽でいうリズムとは、音の長短や強弱によって音に時間的な経過に秩序を与えるもので、音の長短や強弱が規則的に現れる時、それを拍子(Time)と呼び、強拍、弱拍の配置によって2拍子、3拍子、4拍子などの区別が生ずる。各拍子の規則的周期をテンポという。

→1拍は次の式で表わされる。60÷Tempo=1拍。Tempo=120の場合、1拍は0.5秒となる

→クラシックの場合、多く使用されるイタリア語の表記で遅い順にLento 、Largo 、Adagio 、やや遅いとされるテンポがAndante 、中くらいがModerato 、少し早いのがAllegro 、もっと早くなるとVivace 、Presto となるが、BPMでどのくらいになるのかは諸説あり判断が異なる。(指揮者や演奏者の解釈によるとも言われる)

→ポップスの場合、唄入りの楽曲で最も多いテンポが120だが、音楽のスタイルによりさまざまなテンポや拍子で演奏される。かなり乱暴に分類すると、トランスやドラムンベース、アニメ系のヘビメタなどはかなり早いテンポで演奏され130〜170、ブレークビーツやロック系は125〜135、ハウスだと100〜130、ヒップホップだと85〜110、バラード系は65〜95が多い。(数字が小さい程テンポは遅く、大きい程早い。)

□ TempoとDelayの関係

→Tempoと密接な関係にあるのが「ノリ」とか「グルーブ」とか言う言葉で、一定時間内の各拍子の規則的周期(テンポ)が同じでも「ノリ」や「グルーブ」により感じられる「スピード感」はかなり異なる。

→80年代以降の音楽制作では生演奏であってもCLICKとの同期やコンピュータを利用した打ち込みによるSynth ダビングはごくごく普通に行なわれる様になった。また、過去にギター奏者などが感覚的に使用してきたTape Delayやアナログディレイ、ドラマーや他のミュージシャンの感覚的なレイドバックやライドオン、跳ね物も打ち込み時の計算で求められるようになり、録音エンジニア等もこれらの感覚的なアイデアをより確実により安易に音で表現する為、テンポと1拍の間の数値に関する相関関係を正しく知ることが必須となった。

→楽曲内でディレイを付加したい場合、感覚的なフィールの近似点にすばやく到達するために、計算によって求められる1拍の長さをそのTempoにマッチしたDelay timeと考える方法がある。

→要求するディレイの長さにより4分、8分、16分、3連、符点系などを計算して用いる。

→1分(60秒)÷Tempo=1拍(4/4の場合)
→Tempo=120の場合、4分音符1拍の timeは500ms.(60÷120=0.5秒=500ms)

→Tempoを計測するにはストップウォッチで任意の小節(普通は4とか8小節)を計り、計った時間÷小節数で1小節あたりの時間を算出し、÷4(3/4の場合は÷3)で1拍の時間を出し、60÷1拍、もしくは60,000(ms)÷1拍(ms)を計算して求める。4/4の曲で4小節計った場合:60(秒)÷(計測時間÷16)=Tempo

→3連や符点系のDelay付加によりノリやグルーブがかなり変化する事は(そもそもノリやグルーブといった概念も)説明しにくく、体験により理解する。

□スピード感

ジャストのタイミングに対して後ろノリをレイドバック、前ノリのものをシャッフル(ハネモノ)と言ったりするが、同じテンポでもリズムアレンジやミックスにより聞いた時に感じるスピード感は随分違う。

たとえばシャッフルやブギウギと呼ばれる類いのものは4分の4拍子の四分音符4つを三連符4つに置き換えて各三連符の中を抜く。つまり通常タン タン タン タンの4つ打ちを タタタ タタタ タタタ タタタにして真ん中を抜くので、タッタ タッタ タッタ タッタというリズムで打つのだが、普通の4分の4拍子のリズムに付点八分のDELAYを加えてハネモノ系のリズム感を演出する場合もある。また、シャッフルを意識させずにスピード感を出す場合にもさまざまな裏打ちDELAYを使用する。このあたりも説明しにくいので体験で理解するしかないかな。

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